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リファラル採用推進!メモリーパレスもくもく会やってみた|スクラム採用のウラ側

こんにちは、HERP公式note編集部です。
はじまりました、連載企画『スクラム採用のウラ側』!

このnoteでは、現場社員を巻き込んだ採用手法「スクラム採用」を実践するイチ企業として、HERPの実践をオープンにするべく、現場で今取り組まれている採用活動のウラ側をお伝えしていきたいと思います!

第1回のテーマは「リファラル採用推進!メモリーパレスもくもく会やってみた」です。リファラル採用の注目が集まる昨今ですが、HERPのリファラル採用の現状と、私たちが提供しているタレントプールプラットフォーム『HERP Nurture』をHERP社はどのように活用しているのか、弊社の採用担当のpi-chanに聞いてきました!

pi-chan(採用人事)
2022年4月に採用人事として入社。新卒から採用のキャリアをスタートし、スタートアップ、ミドルベンチャーの採用などを経験。人事職は10年目に突入。入社エントリーはこちら

HERPのリファラル採用の現状

pi-chan:
まず先にHERPのリファラル採用の現状を先に伝えると、少し古いデータにはなりますが、応募経路の中での割合はDevelopmentチームとRevenueチームで傾向は異なりますが、ならして約半数の入社決定者の応募経路を担っています。

Developmentチームでは、リファラル経由の応募が6割
自社サイト経由の応募も多いことが特徴です
Revenueチームでは、リファラルとエージェントが主要な応募経路でそれぞれ4割弱

pi-chan:
HERPではシリーズB調達後、採用媒体でのダイレクトリクルーティングによる採用活動にも力を入れてきました。入社決定も何名か出ました。

他の応募経路での入社決定が充実したからといって、リファラルの重要性が落ちるということではなく、今もHERPでは主要な応募経路のひとつになっています。

HERP Hireに蓄積されている過去のすべての選考履歴の応募経路のデータを見てみると、社員紹介(リファラル)の入社決定率は34.4%と入社決定に至る確立がとても高いことが分かります。

※選考履歴にはアルバイト・業務委託・インターンを含んでいます

ですが、近年のエントリー状況を細かく蓋を開けてみると、2019年に一度活発だった時期がありましたが、2020年以降はそもそもリファラルでの採用活動の推進自体がいまいち進んでおらず、もったいない状況でした。

リファラル経路のエントリー状況
※選考履歴にはアルバイト・業務委託・インターンを含んでいます

なので、力を入れれば成果が出る"伸びしろ"としてリファラル活動の推進と、その最初の取り組みとして「メモリーパレス会」を実施することにしました。

メモリーパレスとは

pi-chan:
これまでの人生を振り返りながら、当時のコミュニティやつながりを想起するいくつかの質問に対し、思いつく人物を列挙していく手法です。

  • 例:学生時代のイケていた知り合いを3名挙げてください

  • 例:前職で優秀だった同僚3名をあげてください

具体的なジョブディスクリプションや転職意向から考えるのではなく、あくまで人物起点で想起することによって、優秀な人材を想起しやすくする効果があります。

Sequoia Capitalが提唱し、直近では日本のスタートアップでも非常に積極的に取り入れられています。新入社員の入社時などにonboardingの一環として実施することもあるそうで、弊社でも実施しています。
参考:https://articles.sequoiacap.com/3x-referral-rates

メモリーパレスのコツ

pi-chan:
メモリーパレスのコツはとにかく良いタレントを多く想起し、洗い出すことです。いくつかポイントをお伝えします。

メモリーパレスが社員紹介の中で担うスコープ=洗い出し
  • リストアップした人には必ず声をかけないといけない、わけではない

    • 関係性などを考慮し実際のアクションの実施有無などは後から検討されます

    • また、『なぜ声をかけづらいのか』の課題を洗い出し、組織としての施策につなげることにもつながります

  • 『この人もありかもな』とちょっとでも思ったらリストアップする

    • その人がなぜありだと思ったかなどを内省することで、自社とのカルチャーフィットの言語化のヒントになることも

  • 検討の観点をお互いにシェアする

    • なかなか想起できないときは、別の社員がどのように考えているかなどをシェアすると、新しい視点が得られます

アイディア出しであればブレストのようなものです。
洗い出しの段階では深くは考えすぎず、数を多く出していくことを念頭に置くと手が進みやすいです。

メモリーパレスの具体的な手順

準備するものは下記の2つだけです!

  • メモリーパレスのお題リスト

  • タレントを書き起こすためのツール

    • タレントをプールツール、Notion、スプレッドシートなど

メモリーパレスもくもく会

pi-chan:
ここからは具体的にどんな取り組みかイメージしやすいように、HERP Nurtureの画面を見ながら実際の手順を見せていきたいと思います。

HERP Nurtureを開いた画面はこのような感じです。右上の「タレント登録する」から新しいタレントを登録します。

『HERP Nurture』のタレント一覧画面

メモリーパレスのお題は以下の通り。
ノルマとして5名思いつくまで、もくもくと登録をしてもらいました。

メモリーパレスのお題リスト

HERP Nurtureには予めテンプレートの文面を登録しておけるので、メモリーパレス会用に登録をしておくと、同じ粒度で登録が揃いやすいです。

右側のテンプレートボタンから、予め登録しておいた文面を取り出せます。

今回はメモリーパレス会用に下記のテンプレートを使用しました。

## 関係性
-親友(定期的に会うor連絡をとっていて、状況をよく知っている) 
-友人(たまに会うor連絡をとっていて、状況をなんとなく知っている) 
-知人(SNSなどで近況を知っている) 
-知らない人(Twitterなどで一方的に知っている) 

## どんな人か(Nurtureに登録してくれた理由) 

## 転職意欲(わかれば) 

## 連絡方法(LINE?TwitterのDM?)

一通り、SNSのリンクや連絡先、タグ付け、初回の登録も済ませるとこのような状態になります。

これを一人あたり5名*参加者人数登録すると…タレント爆増でハッピーというわけです!

タレントへのタグ付け

pi-chan:
かなりの数のタレントが登録されることになりますが、アクションすべきタレントの見極めなど効率的に管理するために、今回は以下のタグを付けてもらいました。

  • 職種グループ

    • Dev, Rev, エンジニア, セールス, カスタマーサクセス, 事業開発 など

  • 選考通過の期待度

    • 実際に選考を受けたとして通過するイメージが湧くかを5段階評価

また、運用の中でタレントを管理するために下記のタグも追加しました。

  • ステータス

    • Qの始めなどに連絡し、アクション担当者に付与してもらう

    • アクティブ(次回アクションが3ヶ月以内)

    • アイドリング(次回アクションが3ヶ月〜6ヶ月)

    • プール(次回アクションが6ヶ月〜1年)

タスク管理(タレントへのアクション管理)

pi-chan:
HERP Nurtureの場合は、タレントごとにタスク管理ツールの用にタスクを設定できます。メモリーパレスもくもく会参加者にもできるだけなんらかのアクションを登録してもらいました。

HERP Nurtureのアクション作成画面

アクションは、「ご飯行く」「連絡する」でもよくて、とにかく接点と作る、持ち続けるが大切です!

メモリーパレス会後の運用

pi-chan:
人事側からの巻き込み方としては、特にアクションを入れてほしいタレントと接点がある人には1on1を設定して、どんなアクションをとれるか良さそうか一緒に考えました。

その後は、アクションの日付を超えたものを確認し、アクションは取れていない場合が多いので、これも1on1を設定していて、なぜアクションを取れていないかをヒアリングしました。

詰めているわけではなくて(笑)、まずはこの会社のメンバーが、リファラル活動のどこに心理的負担を感じているか、n=1の声に耳を傾けることからという感じで、HERPでもまだまだ成果を出すのはこれから、という感じです。

現時点での成果

前述の通り、成果を出していくのはまだまだこれからという段階ではありますが、以前はアクション設定数も少なかったのですが、メモリーパレス会実行後はアクション設定数・アクション完了数ともに増えているので、現場メンバーにリファラル活動をすること自体が浸透し始めている小さな進歩が確認できています。

リファラル活動の進捗状況
メモリーパレスもくもく会を行った4月を起点にアクション量が増加

どういう学びがあった?

pi-chan:
先の「メンバーが、リファラル活動のどこに心理的負担を感じているか、n=1の声に耳を傾ける」から得た示唆になるのですが、そもそも友人や知人、過去の同僚などに再接触しようと思ったときに、「ラブコールしてもいいのか?=(会社として本当に採用したいと思っているのか)」が分からず、次にどう動くべきかが分からないと、メンバーが戸惑ってしまっていることが多いようでした。

例えば、

  • 声かけても、HERPからNGになる可能性もあると考えると声をかけづらい

  • タレントがHERPに興味をもってくれるかどうか分からない or 難しそうと思っている

なので、HERPではメモリーパレス会後は、やみくもにアクションをお願いするのではなく、各タレントにアトラクトするまでのステップを整理し、どんなアクションをとるべきかを明示するようにしました。

リファラル採用のおけるアトラクトのためのステップの整理

これによりメンバーが、次に社内の誰にどんな相談すべきかなどが明確になり迷いを減らすことができ、紹介するにいたるまでにも小さく前進を積み重ねてていけるようになったと思います。

採用したい人をアトラクトする上では当たり前のことのようでもありますが、ただ「友人・知人を紹介してください!」と言うだけのリファラル採用よりも小さな成果や小さな前進、またメンバーが主体的に活動できる行動の幅を広げることができたと思っています。

上手に現場を巻き込むコツはある?

pi-chan:
リファラル採用は、企業やメンバーの性質によって向いている進め方が違うのかな、と思いました。

採用への社員巻き込みは思うようにいかないケースが多いので、私の場合はですがその都度、なぜやりづらいかやなぜできないのかを、責めたり問いただすわけではなく、n=1の声として運用に活かせるように1on1を積極的に設定して現場の声を拾って、それを運用に反映させることにしています。

トップダウン的に、タレント登録してアクションしよう!と言って実行できる企業が人事目線であれば理想的ですが、HERPのメンバーだと人の気持ちを配慮して相手のキャリア志向等を尊重して紹介しないという声も多かったし、その気持ちや会社としての価値観自体は尊重すべきだなと思いました。

現場を巻き込むのも一方的に理想状態をお願いするのではなく、やりづらさの声をきちんと拾って、お互いにできるアクションの無理のない折衷点を見つけられるといいのかなと思います。

メモリーパレス会そのものについての振り返りでいうと、たくさんタレントを登録することはできたんですが、16人登録してもらって、実際にアプローチする人は実際に2人とかだったりするので、すこし無駄が多かったかな?とも思わなくもないです。

メモリーパレス会は基本的に、たくさんの潜在的な可能性を見つけ出すためにするものだと割り切っておくほうが良さそうです。ただ、やったことでリファラル採用へのマインドシェアがあがったり、みんなで取り組むことで採用活動のモメンタムがあがったので、そこは間違いなくよかったです!

おわりに

今回は、採用人事のpi-chanに、最近取り組みはじめた、リファラル採用の推進とメモリーパレス会について聞いてみました。

HERPは、今年の4月に採用人事をやっと迎えたばかりで、「スクラム採用」の実践も、いち当事者企業としてまだまだ発展途上なところです。今後も、世の中の企業の採用活動の役に立つような、HERPのリアルな採用の現場のウラ側をお伝えできればと思います。

以上、HERP公式note編集部(@herp_inc)でした!

タレントプールシステム『HERP Nurture』が気になる方はこちら


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