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知識伝達の「橋渡し役」になり、SREチームの辛い業務を減らした話。

主力事業の採用管理システム「HERP Hire」の累計導入社数が1,500社を超え、さらに今年は複数の新規事業のリリースも予定されており、サービスとしての安定運用と信頼性がますます求められています。そんなHERPのインフラを支えるSREチームですが、新メンバーのTakumaさんはSRE未経験ながらアプリケーションエンジニアから社内移籍してきました。TakumaさんのSREとしての挑戦の軌跡や、今のSREチームが取り組んでいる課題などをお聞きしました。

プロフィール

Takuma @pf_siedler
2022年4月から SRE に転身した。
『PUI PUI モルカー』の三期が始まってほしいと願っている。

ー 現在はSREのTakumaさんですが、HERPには創業2年目から関わっています。SREになるまでのことを教えてもらえますか?

HERPには2018年9月から参加していて、4年超在籍しています。
同じ研究室の先輩が、休学して創業したばかりの会社で働き始めたという話を聞いたのが、HERPを最初に知ったきっかけです。大学ではHuman Computer Interactionの研究をしていたんですが、正直大学院で研究を続けるのが嫌で…(笑)。Androidのアプリ開発に少し取り組んだことはあったのですが本格的なプログラミングや開発はしたことがなかったので、見知った人がいる環境なら経験も積みやすいかなと思い、あまり考えずにインターンを始めました。

入ってみるとインターン含めて10名ほどのエンジニア体制で、コア事業であるHERP ATS(現在のHERP Hire)の立ち上げ期だったので、フロントエンド・バックエンドといった役割を分けずに全員がもくもく開発に向き合っていました。自分自身、本格的な開発が初めてだったので、アプリケーションの挙動を確認しながら、すでにあるコードをひたすら読んだり、DDD(ドメイン駆動設計)の考えに沿ってHERPが扱う採用領域の理解を深めていったりしました。2019年の2月から大学院を退学し、正社員として入社しています。

ー SREのキャリアはもともと興味があったんですか?

もともと興味があったと聞かれるとNOですが、SREメンバーと関わる機会や一緒に行う業務が増えて興味を持ち始めていた頃に、タイミングよく打診があった、という感じです。

SREに対しては、最初は「正直何をしているのか分からない」とすら思っていました。創業から在籍しているhiroqnやryota-ka、SRE専任のtaketo957がいることもあり、深く知ろうとしていなかったのだと思います。

そんな中、アプリケーションエンジニア業務の中で、Argo CDを触る必要が出てきました。「このコードまで書くの任されるの?」というくらい、アプリケーションエンジニアでの作業が発生し、最初はどちらかと言えば「辛い」業務でしたね。本当に手探りな状態で、外部設定ファイルのリポジトリを見たり、チームに聞いたりしながら何とか進めていきました。同時に、アプリケーションとインフラの知識伝達をする「橋渡し」のような役割が、HERPの中にいたらいいなという気持ちも湧いてきました。ただそんな人は待っていても現れないので、だったら自分が先回りして勉強して、チームの「辛い」業務を減らし、成果・顧客価値に向き合える環境をつくっていけばいいのではということも考えるようになりました。自分の性格としても、何かやりたいと思っている人を助けるほうが好きなので、自然と橋渡しの役割の必要性を考えていたんだと思います。

経験豊富なメンバーがいるからこそ、勇気を持って飛び込めたSREのキャリア

ー 実際、SREヘの移籍打診をもらった時は、どんな気持ちでしたか?

「やってみたい!」と「戦力になるのか不安」という気持ちが半々でしたね。最初にhiroqnとtaketo957から打診された時は、はいともいいえとも言えない感じの答えでした。あとは、何で自分に打診をもらったのか、よく分からなくて…。あとで聞いてみたところ、「地道なこともコツコツとこなせそうだと思っていた」「(触れることになる技術も含めて)機能開発以外にも興味を持ってくれそうな印象を抱いていた」といったところがポイントだったみたいです。SREも1人ではなく経験豊富なメンバーがいることや、自分も橋渡しの役割をしてみたいと思っていたこともあり、2022年の4月からSREに転身しています。

ー 最初はどんな業務に取り組まれたんですか?

HERPではKubernetesを使っていますが、まずはその勉強から始めました。SRE本などを読みこむことはもちろん、既存設定の改善をOJT的に行うことで、HERPでの実装・運用の特徴をつかみながらスピード感をもって学んでいきました。hiroqn、taketo957にしっかり見てもらえる育成環境としての安心感はありましたね。移籍早々に、Kubernetesの半年に1回あるアップデート対応業務も任され、最初は慣れない言語や経験の少なさに戸惑いましたが、大きな役割を担わせてもらえたおかげで、キャッチアップは早く進んだと思います。

ユーザー・チーム、みんなが安心・信頼して使えるサービスを目指した「監視」のあり方

ー SREチームとしては、直近どんなことに注力や挑戦をされていますか?

今、注力しているのは「監視対応」です。ただの監視にせず、より意義あるものになるようにSREチーム以外の開発メンバーも巻き込みながら改善を重ねています。

具体的な例として2つ紹介すると、一つ目は「ダッシュボードを見る会」のアップデートです。この記事でも紹介している1年前に始めた会ですが、自分が課題意識を持っていた「橋渡し」の目的も果たせるようになりつつあります。開催当初は、全てのAPIの処理時間をまとめて集計していたので、「大まかにアプリケーション全体が遅い」という程度の解像度でしか把握できず、議論や対策が深めづらい状態でした。そこで、重要KPIの認識合わせを行った上で、API毎に分けて集計するダッシュボードに変更し、どの部分に課題があるのかをわかりやすくしました。安定的な運用を実現するために、インフラ・アプリケーションエンジニアが一緒になって考える環境・機会を設けることも、とても意義があると思っています。

二つ目は、SLOの導入です。新たな機能開発だけでなく普段から技術負債を溜めない・解消しておくことも、真の顧客価値を考えた時には非常に重要です。今はまだSLOは一部だけの導入にとどまっていますが、今後カバー範囲をひろげていきたいと考えています。具体的には、istio で JWT を扱ってサービス間のアクセスコントロールの実行などに取り組むつもりです。

誰かを助けたい気持ちが強い人こそ、SREは向いているかも

ー HERPではSREを積極的に採用しています!どんな方がHERPのSREに向いていますか?

今時点で、インフラやSREの専門性がなくても問題ありません。自分自身、そうだったので。hiroqnやtaketo957の存在はとても心強く、分からないところにも親身になって教えてくれます。

それ以上に「メンバーに手を差し伸べられることが好き」な方だと良いかもしれません。SREとしていつも意識しているのは、「開発メンバーが滞りなく向き合える準備・基盤を作れているか」ということです。これから新規事業も増える中、既存事業の安定運用も欠かせません。メンバーがいつでも万全の状態で開発に向き合えるように、誰かのためを思って行動できる人と一緒に働けたら嬉しいです。

カジュアル面談歓迎!

転職の予定がない場合でも、HERPではカジュアル面談を歓迎しています。

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