40名規模でも採用担当不在!?スクラム採用を推進するHERPの実態を語りました
10/20(水)にオンラインイベント“社員は限界です!採用担当不在のままシリーズBを迎えたHERPの採用活動大反省会”を開催しました。
正社員40名ほどにまで成長してきましたが未だに採用担当が不在のHERPがこれまでの採用活動を振り返って反省し、今後どのような採用をしていきたいかを赤裸々にお話しさせていただきました。
本記事はそのイベントレポートとして、スクラム採用を提唱し、自社でもそれを体現して採用に取り組んでいるHERPの実態をまとめています。お昼の開催ということもあり、普段の社内の雰囲気が伝わるカジュアルな場になりましたので、お気軽に読んでいただけると幸いです!
登壇者プロフィール
登壇者自己紹介
徳永:今日はご参加くださりありがとうございます!本日のイベントの趣旨は、採用担当がいない状態で今まで頑張ってきたHERPの採用活動を赤裸々に語るということです。
赤裸々に語ることで、近しい状況の人に知見やヒントを得てもらったり、HERPの採用にアドバイスを頂けたらと思い開催いたしました。
本当はもっとたくさんの登壇者がいたのですが、1時間しかないのに誘いすぎた!と思い急遽減らしました。今日は振り返りがメインのイベントなので、特に社歴が長いメンバーを厳選しております。
庄田:社歴が長いうちの一人として参加させていただきました、庄田と申します。CEOもやらせていただいております。よろしくお願いします。
宮崎:開発側の代表として参加しております宮崎です。HERPには創業2ヶ月目からインターンとして関わり、そのまま入社しました。採用活動としては、面接やイベントにも参加しているので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。よろしくお願いします。
冨田:ビジネス側の代表として参加しております冨田です。ビジネス側で、マネージャーを務めております。最近まで育休をとっていたのですが、もう現場は冨田がいなくても回るから採用を頑張ってくれと各所から言われております。よろしくお願いいたします。
徳永:皆様ありがとうございます。最後に私徳永は、普段はCOOとしてなんでもやっています。今日はモデレーターとして盛り上げたいと思います!
会社紹介:「採用を変え、日本を強く。」をミッションに複数のSaaS事業を展開
徳永:ではまず簡単にHERPの紹介を庄田よりさせていただきます。
庄田:弊社は「採用を変え、日本を強く。」をミッションに掲げて、HRTechのSaaS事業を展開しています。採用を変えることで日本の会社が強くなって、世界でも勢いある状態になるといいなと心から思いこのミッションにしました。
創業のきっかけは、自分がリクルートやエウレカで採用担当だった経験からです。日本は伝統的な慣習をもとにした採用活動が主流ですが、今の時代のあるべき姿にアップデートしていきたいと考えています。メインでHRTechのサービスを2つ展開しながら、DX人材の採用コンサルティングもさせていただいています。
徳永:詳細が気になる方は、ミッション・プロダクトビジョンや、戦略をまとめたCulture Deckをつくったのでご覧ください。社内向けにまとめた資料ですが、社外にも共有しています。
専任の採用担当不在でもチームごとに自律的な採用活動を推進
徳永:では次に、HERPの採用の現状について共有していきたいと思います。
庄田:採用の現状としては、人事採用の専任がいない状況です。スクラム採用の考え方を基に、チームごとに自律的に採用活動をしています。
今日は、専任の採用担当がいない状態でチームごとに採用活動を進める限界が出てきているという会な訳ですが、採用担当が採用できてないのは僕の責任なので、この場を借りて反省をさせていただきます。
組織としては、フラットな組織ではありますが、事業別に部署を分けています。社員数は、約半分が開発チーム、もう半分がビジネスチーム(HERPではレベニューチームと呼んでいます)、バックオフィスが2名。全体でちょうど40名の組織です。
HERPの採用の特徴のひとつは、全員が採用に積極的に参加していることです。全社員で採用を行い、スクラム採用を体現しようと掲げていますし、実際に業務の10%は採用に割くと決めています。
もうひとつは、会社の内情を積極的にオープンにすると決めていることです。ブログを書いたりといった採用広報もそうですし、入社前に体験入社は必ず行い、社内を見ていただいた上で採用を行っています。
徳永:ありがとうございます。次に、チーム別に詳細な採用活動を共有させていただきます。ぜひ我々の採用の伸びしろを見つけていただけると幸いです。
庄田:チーム別の採用活動としては、まず開発チームは特に特徴的かなと思っています。Haskellというかなりニッチな言語を使っており、創業期からその認知活動を頑張ってきたので、実は認知はされてきていて、自然流入でも採用できているという稀有な状態です。
逆にデザイナー採用は苦戦しており、まだ採用ができていません。
採用経路は、6割がリファラル・2割が自社サイトと高い比率を占めています。また、京都・筑波にオフィスを構え、近くの学生さんにインターンで来ていただいているので、そのまま入社いただくことで新卒入社社員が多いのも特徴です。
次にビジネスチームは、創業初期はリファラルに大きく依存してきたことと、特定のタグラインを持った広報活動に力を入れてこなかったことで、SaaS企業の中で弊社に入る理由が明確化できておらず、エージェント依存の傾向があります。それは悪いことではないのですが、直近大きく拡大したいと思っているにも関わらず、それが実現できていない現状があります。
採用経路割合は、エージェント4割・リファラル4割となっています。
最後にコーポレートは、会社のフェーズが変わってきている中で、人数を増やしてチームを強くしていきたいのですが、カルチャーフィットする方に巡り会うことがなかなか難しく、こちらも苦戦しているのが現状です。
事業成長に合わせて徐々に採用も加速、トライアルも機能していてミスマッチの少ない採用を実現
徳永:HERPの採用の現状をご理解いただいたところで、これまでの歴史も振り返りたいと思います。まずはHERPという会社全体の歴史を、1分で共有してもらってもいいですか?
庄田:さきほど調べたら1年間は55万分でした。さらに5年分となると、1分でまとめるのは難易度が高いですが頑張ります(笑)
さて、創業の年である2017年は、ステルス状態で、ピボットを繰り返しながら事業を模索した年でした。2018年に採用管理システムを作ろうと決めて、HERP Hireのβ版をリリースしました。スクラム採用の概念はこの年の末に打ち出し始めました。2019年にHERP Hireを正式リリース。シリーズAでの資金調達を実施したり、オフィス移転をするなど拡大を意識し始めました。
2020年はコロナ禍に突入したこともあり、あまり積極的に採用せず、既存の体制でHERP Hireのグロースを頑張りました。そして今年2021年は、世の中的にもまた採用活動が盛り上がってきた後押しもあり、HERP Hireがたくさんの会社に受け入れられるようになってきて、シリーズBの調達も行いました。これからは既存のHERP Hire以外の新しいサービスづくりにもリソースを使っていきたいので、だからこそ採用を一段と頑張りたいと思っています。
徳永:ありがとうございます。では、採用の歴史についてチーム別にシェアをお願いします。
宮崎:開発チームは、2019年からスクラム採用を体現しようと頑張ってきました。初年度は頑張りましたが採用ゼロに終わってしまい、その後2020年に2名、2021名に7名採用することができました。
2019年は応募はそこそこありトライアルも行っていたのですが、選考段階で見送ることになり内定は出せませんでした。開発チームの体制がカオスだったこともあり、この頃が一番辛かったと振り返っています。
2020年はHaskellブランディングがついに功を奏したのか、経験者且つ組織志向もあるというかなり希少で最高な人たちから応募があり、ついに入社決定も生まれました。人材要件が高すぎるのではと悩んだ時期もありましたが、一緒に働きたいと思っている人が実際にいるとわかってとにかく安心した1年でした。ちなみに採用経路は、ツイッターや自社サイト経由の応募が大半という珍しい状態です。
2021年は、チームの受け入れ体制も整い、採用もっとガンガン行こうぜモードになりました。前年に引き続き自主応募もたくさん来ているし、チーム基盤がしっかりしたので、アトラクトや広報がよりしやすくなりました。
一方でデザイナーは引き続き採用に至れていないどころか、一番の古株デザイナーが退職してしまったので、なんとか結果を出さねばと思っています。
徳永:ありがとうございます。次はビジネスチームお願いします。
冨田:年度別にみると、2019年に採用スタートしたのち、2020年は一度しゃがんでほぼ採用せず、2021年にたくさんの方に入社いただいているという状態です。
2019年はノリと覚悟採用と呼んでいます。会社をグロースさせた経験がある人が内部にいなかったので、どういう人がいればいいのかがわからない中、受け入れ・活躍に責任が持てるか?という観点で採用をしていました。結果的に、今のチームの雰囲気を作っているカルチャービルダーがジョインしているのはこの時期です。このフェーズのメンバーがカルチャーを決めるとよく言いますが、本当にそう思っています。このタイミングでアンマッチな人が入社しなかったのは大きかったなと思っています。
反省としては、最近入社してくれた人たちによって事業成長が加速するのを目の当たりにし、こういう人がいたら強くなるという人材要件を見定めていたらもう一段スピードアップできていたかもと思っています。
2020年はコロナにびびって採用アクセルを緩めました。一度緩めたアクセルをもう一回踏み直すのは想像以上にエネルギーがいるというのを実感して、反省しています。ただ、採用できない前提で今いるメンバーで成長をつくろうと掛け声できたので、筋肉質なチームになれたなと前向きにも捉えています。
今年2021年は、10月までに9名入社してくれています。経路としてはエージェント経由が増えてきました。事業が伸びると、自信を持って組織・事業を語れるようになり、強い人がジョインし、さらに事業が伸びる。という正のループの一端を掴みかけている気がします。
徳永:ありがとうございます。みなさまHERPの採用の変遷は掴んでいただけたでしょうか。
今、トライアルってどんなことをやっていますか?というご質問をチャットでいただきました。ご質問ありがとうございます。
庄田:トライアル期間はslackにもメンバー権限で入っていただき、社内の様子をキャッチアップしてもらいます。面接を2回行った後に実施することが多いです。全社会も、社内の雰囲気が伝わるかなと思い参加いただいていますね。その後、お題に対してアウトプットいただくというフローです。
徳永:お題は例えば、「HERPHireの解約を防止するためには何が課題で何をすべきか?」とか、「HERPHireの売上を3倍にしていくには?」などです。社内で議論してきたことの資料などは用意しているので、それを基に検討いただき、ディスカッションに臨んでいただいています。
宮崎:開発は途中からトライアルを設けるのを止めていますが、MTGやslackには同様に招待して、どういう会社なのかをキャッチアップしてもらえる状態にしています。
社員インタビューや媒体スカウト、ナーチャリングを継続的に取り組み採用成果へ
徳永:では最後は、これからの採用の展望についてシェアする時間とさせていただければと思います。まずはチーム別に、今採用したいポジションを教えてください。
宮崎:開発チームは、フロントエンドエンジニアを募集しています。やりたいことやバックエンドのキャパに対して、フロントエンドエンジニアが足りていないのが現状です。また、デザイン部門長も募集をしています。HERPシリーズ全体の体験に責任を持てる、デザイン組織に作り替えていきたいと考えているので、その組織づくりを一緒にお願いしたいです。
冨田:ビジネスチームでは、HRBP的な採用・組織作りをしてくれる人を募集しています。また、顧客の急増・サービスの増加で課題が山積みなので、カスタマーサクセスも募集しています。
徳永:ありがとうございます。これから注力する採用経路・施策も教えてください。
宮崎:開発チームとしては、今まで技術広報はしてきたものの、チームの雰囲気や強み・弱みの赤裸々な情報はあまり公開してこなかったので、社員インタビューを公開したりしてオープンにしていきたいと思っています。また、潜在層へのアプローチをしたいので、スカウトやエージェント経由採用にも力を入れ始めました。
冨田:ビジネスチームとしては、短期的には媒体スカウトを頑張りたいと思っています。中長期的には、将来的にマッチする可能性高い人をナーチャリングして採用に繋げるということを自分たちで体現していきたいですね。
徳永:なるほど。そんな中で、今一番困っているのはどんなことですか?
庄田:採用計画に対して候補者数が全然足りないことですね。機会自体の認知の獲得をしていきたいと思っています。これは弊社に限らず、スタートアップの数に対して候補者の数が全体的に足りていないですよね。
宮崎:開発チームが一番困っているのは、採用施策を頑張るモチベーションの維持ですね。採用は短期的に成果が出るものではないので、どうしても日々の業務の優先度が上がってきてしまう。現状のままでは、正直に言うと、施策を持続的にやるのが難しいなと思っています。
冨田:ビジネスチームは、メンバーの採用への渇望感ややる気を生産的な活動のエネルギーに還元しきれていないことですかね。せっかくやる気はあるのに、それをどこに向けたらいいのかを定め切れていないです。
採用のあるべき姿を実現していける採用担当求む
徳永:ありがとうございます。そんな中で改めて問いたいのですが、採用担当はいてほしいですか?
庄田:もちろんです。やはり、採用に専任でコミットしてもらうのがすごく重要だと思っています。今まで場当たり的に採用活動をしてきてしまったので、どんどん積み上がり成長していける採用をしたいと思っており、そのためにも必要だなと思っています。
宮崎:いて欲しいです!日々の施策は自分たちでやるので、スケジュールを引いてどんどん引っ張ったり、おしりを叩いたりしてほしいです。また、これまでは自分たちで調べてなんとか頑張ってきましたが、暗中模索感が拭えないので、客観的にレビューをしてほしいなと思っています。
最後に、オープンな採用やスクラム採用を実践し、知見の社外共有やプロダクトへのフィードバックもして欲しいと思っています。
冨田:ビジネスチームも同じですね。採用に対してのモチベーションはあるのですが現状40名の組織の中、これから100名規模を目指すとなるとやはり不安なので、100名の壁をできるだけ低くしたり、越えやすくするような制度・仕組みづくりをして欲しいなと思っています。
徳永:各チーム採用担当を渇望していますね。
庄田:そうですね。
採用担当への期待はブログにも書いたのですが、まず1つ目として、HERPが提唱するスクラム採用を自社の採用を通じて突き詰めて欲しいと思っています。日本の採用変えていくためにも、まずは自社で採用のあるべき姿を実現していく必要があると思っています。
2つ目の期待は、僕らがやりたいことから逆算するとどういう組織をつくっていくべきか?を一緒に考えながら採用を進めてもらいたいということです。
3つ目は、自分が輝き続けて欲しいと思っています。自分の前職時代の経験談になりますが、自分が採用PMとして採用やろうと現場にも言い続けるし、実際に自分でもリファラルをすごく頑張った結果、庄田が実際やってるし、自分たちも頑張ろうというモチベーションを引き出すことができました。リクルート時代にも、会社が好きなので魅力的に語ることができました。自分が輝くことは、採用成功にとって必要だと思います。
ぜひ我こそはという方がいらっしゃいましたら、ご連絡いただけると嬉しいです。
徳永:ありがとうございます。
採用担当がいない中で赤裸々に語らせていただきましたが、知見やヒントを得ていただけたでしょうか?また、HERPの採用を助けたい、アドバイスをしたいと思っていただけたでしょうか?
気になることがあれば、ぜひお気軽にご連絡いただければと思います。本日はありがとうございました!
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